2007年12月のアーカイブ
投資信託手数料 価格破壊の現状
山崎 元(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員)
以下のテーマに関して、ネット証券の社員でもある筆者は、利害関係者であることをあらかじめお断りしておく。
もっぱら手数料が高過ぎるがゆえに魅力的な投資対象となりえなかった日本の投資信託に、やっと価格破壊の波が押し寄せてきた。現状では、手数料がまだ「十分に低い」と思えるところまでは下がっていないが、ネット証券を先導役として投信の廉売競争が始まったように思える。
まず、販売手数料を販売会社が自由に設定できるケースでは、販売手数料をゼロとする「ノーロード化」は少し前から始まっている。これに加えて、自由に設定できないファンドの場合、販売手数料の一部をキャッシュバックするかたちでの割引が、複数のネット証券で始まっている。今のところ、販売手数料の半額を返すとする会社が多いようだが、一部の会社にあっては全額を返すキャンペーンをやっているところもある。
たとえば投信を100万円買うとして、銀行や証券会社の店頭で購入すると3万円(3%)の販売手数料を取られるかもしれないのに対し、これとまったく同じファンドが、1万5000円や、場合によっては無料で買えるのだ。差が1.5%であるとしても、長期金利1年分以上の差がつくのだから、手数料の高い窓口で投信を買うのは利口でない(注:単純化のためにいずれも消費税を無視している)。
投信の場合、同じ基準価額で買う以上、どこで購入しても顧客は同じ投資効果を得られるので、手数料差の影響はきわめて大きい。
ネット証券としては、特に投資に不慣れでセールスマンの言葉を頼って購入しがちな銀行の投信購入客に手数料割引の存在を早く知らせたい。この点に関しては、広報戦略の巧拙が問われることになるが、顧客側のメリットがハッキリしているので、テレビなど注目度の高い媒体を使って集中的に訴えてもいいのではないか。
一方、ネット証券各社は今のところ、他社の出方を見ているように見えるが、各社共に投信の扱い商品を増やしており、同じファンドを複数のネット証券で売ることが珍しくなくなるので、販売手数料の競争は早く進むかもしれない。投資家の立場としては、来年の早い時点で、ネット証券の場合は投信の購入手数料ゼロが常識になってほしいが、さてどうか。
投信の手数料では、販売手数料もさることながら、保有期間を通じてずっとかかる信託報酬が問題だ。信託報酬は、典型的な株式積極運用型のファンドの場合、年率1.5%程度が多い。これを、運用会社が0.7%、信託銀行が0.1%、販売会社が0.7%(代行手数料という名目で運用会社からキックバックされる)といった調子で分配する。販売会社としては、販売手数料の割引は、投信の預かり残高を増やして代行手数料を得ることが目的だ。
しかし、投資家にとっては、この信託報酬の影響がいかにも大きい。目下のところ、一般人に対して投信を勧める際、指数連動型のパッシブ・ファンドかETF(上場型投資信託)しか選択肢がないが、それは、これらのファンドの信託報酬が格段に低いからだ。
投資家サイドでは、信託報酬の価格破壊も期待したいところだ。こちらのほうは一部に信託報酬の2割程度の割引(キャッシュバック)をしようとする会社があるようだが、競争がまだ進んでいない。
ともあれ、投信は購入窓口による一物一価が成立していない商品であることを覚えておこう。
ダイアモンド・オンライン - 2007年12月25日
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SBIイー・トレード証券株式会社(本社 東京都港区 代表取締役執行役員社長 井土太良氏)では、「投資信託-積立買付サービス」を充実させ、対象ファンド数を年内に60本まで拡充することとなった。
これを記念し2007年12月10日から2008年1月31日までを対象期間として、新たに積立買付を申込し約定された、または買付申込額を増額し約定された顧客を対象に、抽選で三菱UFJニコスギフトカードが当たるキャンペーンを実施する。さらに2007年度内に対象ファンドを100本超とする大幅拡充を予定している。
投資信託への継続的な投資を可能にすることで、個人投資家からの長期的な資産形成を支援するため、2006年1月28日より「投資信託-積立買付サービス」を開始。
このサービスでは、最低1万円から顧客が自由に設定した金額で、毎月決まった申込日に、対象となる投資信託の買付を行うことが可能。また対象ファンドの投資対象も不動産投資信託や世界の株式・債券、BRICsを含む新興国、日本国内の株式など、顧客それぞれの投資ニーズに合ったファンドを選択することができる。
このサービスは少額からの取組みが可能であり、ドル・コスト平均法によって効率的な買付も可能となっているという理由から、対象ファンドが買付件数上位にランキングされるなど好評を得ている。
「ハッピーボーナスキャンペーン」は、今回の積立対象ファンド大幅拡充を記念して行われる。キャンペーン期間中に対象となる取引をした顧客の中から抽選で20名に三菱UFJニコスギフトカード5万円相当を進呈する。こののキャンペーンではこれから新たに積立買付を始める顧客、既にサービスを利用していて買付申込額を増額し約定された顧客も対象となる。
関連URL https://newtrading.etrade.ne.jp/ETGate
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ここ数年の投資信託ブームから一転し、昨今は「投信購入を控えよ」という論調さえ出始めた。とはいえ、資産を遊ばせておく贅沢もできず、投資信託購入で迷う人も多いだろう。こんなご時世だからこそ、注目すべき投信を知ろうではないか。
水資源関連などテーマ型
注目されているのが、将来の需要が見込める水資源関連企業に投資するものなどテーマ型の投信だ。野村アセットマネジメントが2004年に設定した「ワールド・ウォーター・ファンド」は、あまりの人気に現在は一時、募集を停止している。この投信は、将来、人口増による水不足や新興国の下水道などのインフラの整備が予想されることから、世界の有望な水関連銘柄を中心に投資するのが特徴だ。
例えば、日興アセットマネジメントの「グローバル ウォーター ファンド」は新興国で汚水を消毒する企業、水道設備関連企業、雨水のリサイクル企業など世界の68銘柄に投資。最近の円高、株安などで現在は基準価格がマイナスとなっているが、「将来の水不足という長期的視点に立った投信で、今後のパフォーマンスに期待してほしい」(日興アセットマネジメント)としている。
現に同様の投信を運用しているスイスの会社の実績では、過去5年に年率約16%のリターンとなっているという。水関連のファンドには、三菱UFJ投信の「グローバル・エコ・ウォーター・ファンド」がある。
企業の社会的責任(CSR)活動に積極的な企業を中心に投資するものも人気が出てきた。
こうしたテーマ型投信に関して大和ファンド・コンサルティングの廣瀬明徳氏は、
「悪くはないが、投資する企業が限定されており、リスクの分散度合いが限られているので、投資先の一つとしてうまく組み入れたい」
と話す。
一方、これまで高利回りとして注目されていた中国株はどうか。
主な投資信託の過去1年間の運用実績を表にまとめてみたら、驚くほど伸びたのは、やはり外国の株式市場に投資するタイプだった。
大躍進の中国株 今後も?
中国市場に投資するタイプ(中国圏型)に至っては、リターンは平均2・3倍を超える。なかでも日興アセットマネジメントの「中国A株ファンド」は約3倍、JPモルガンの「JFチャイナ・アクティブ・オープン」は約2・8倍と驚異的な実績で、ほかのファンドもほとんどが2倍を超える高いリターンとなっている。
去年の10月に100万円分を中国圏型投信に投資していれば、今年10月には200万~300万円になった計算だ。大和の統計でもほぼ同様の結果となった。
中国やインドなどの新興国市場の株式に投資する投信では、1・5倍以上の伸びを示すものがざらだ。
ただ、こうした流れについて、前出の廣瀬氏と格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の外川秀樹氏の見解はいずれも、
「投資熱が先行したもので、これは上がりすぎ。(熱を冷ますために株が売られる)調整局面に入る可能性がある」。
外川氏が投資信託を運用するファンドマネジャーから聞いた話では、
「いずれは落ち着くという見解のファンドマネジャーが多い。今はまだ過熱した状況にあるが、上昇した分だけリスクがある。投資家が中国株を始め新興国の株を一斉に買っていた分、今後、一斉に売りに入って株価が急落する可能性がある」
と、あまり楽観視はしていない。例えば、中国は来年8月の北京五輪に向け、道路やビルの建設を急ピッチで進めているが、北京五輪終了後に反動が来るとの懸念もある。
一方で、廣瀬氏は、
「中国の今後は少し警戒する必要がありますが、長期的に見ると経済成長が続くでしょう。短期の浮き沈みは激しいですが、まだ伸びると思います」。
長期では「買い」というのだ。ほかに、バイオ燃料関連が好調なブラジルや、先進国の大企業の進出が相次いでいるインドといった新興国もまだ道路などのインフラ整備の余地が十分残されている。中国株など新興国株の投資信託は、ハイリターンを狙ううえで、投資先の一つとして押さえておきたい。
国内株が意外と好機
日本株に投資するタイプ(国内株式型)は人気がない。景気が回復しているのに、その経済成長率は新興国や欧米よりも鈍く、国内株は06年後半以降、毎月のように解約数が設定数を上回っている。加えて、今後の円高・ドル安懸念や株式市場の低迷など先行きの不透明感が増している。
そんななか、外川氏から、
「サブプライムローン(低所得者向け住宅ローン)問題などで株価が低迷しているが、バブル崩壊ほど、深刻な状況ではない。ファンドマネジャーは株価が安い今だからこそ、来年はむしろチャンスととらえているようです」
と意外な答えが返ってきた。
廣瀬氏も、「多くの企業が経済発展の著しい新興国で稼いでいる。日本経済は悲観的ではないだろう」とする。
日本の株価は米国の株価低迷に連動して全体的に下がっている状態だが、東京証券取引所に上場している日本の大手企業の多くが中間決算段階で高収益を上げている。株価低迷の背景にある米国のサブプライムローン問題も、日本の金融機関に与えている影響は現在までのところ欧米ほどではない。
裏を返せば、投資家にとって業績の裏付けがある良い銘柄を選別して投資できる好機と言えるというのだ。国内株式の投信を運用するファンドマネジャーが強気なのも、そのせいだ。
サブプライムローン問題が具体化した8月以降、投資信託熱は冷めつつある。大和ファンド・コンサルティングによると、世界の株式市場に投資する投信の資金流入の規模は、毎月計6000億円前後、株式と債券に投資する投信で同6000億から8000億円あった。
それが、10月は2000億円前後に急落した。国内株式市場の低迷を受けた国内株式型に至っては、1000億円規模での解約が進んだ。
しかし、本誌12月9日号の「炎上防ぐ家計術」で指摘したように、生活防衛のためには資産を寝かせておく時代でもない。吟味して投資するという資産運用の基本姿勢を守り、自己責任において運用してほしい。
読売新聞 - 2007年12月11日
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「新生・世界分散ファンド」のお取り扱いを開始
-スイスのプライベート・バンク「バンク・ジュリアス・ベア・アンド・シーオー・エルティディ(ジュリアス・ベア社)」が運用する2つの分配方針から選べる投資信託-
当行は、平成19年12月3日(月)より、当行の全額出資子会社である新生インベストメント・マネジメント株式会社が設定予定の追加型株式投資信託「新生・世界分散ファンド(複利効果重視型)/(分配重視型)」のお取り扱いを開始します。当初募集期間は、平成19年12月3日(月)より12月26日(水)まで、ファンドの当初設定日は12月27日(木)です。また、12月27日(木)以降も継続募集いたします。
当ファンドの実質的な運用は、プライベート・バンク専業としてはスイスで最大規模の「バンク・ジュリアス・ベア・アンド・シーオー・エルティディ(ジュリアス・ベア社)」が行います。「ジュリアス・ベア・グループ」は、1890年の誕生以来、個人の富裕層向けビジネスに特化して成長し、その傘下にあるジュリアス・ベア社は、現在では、世界の富裕層を中心とした個人のお客さまに加え、機関投資家なども対象にグローバルに資産運用・管理ビジネスを展開しています。
「新生・世界分散ファンド」は、日本を含む世界主要先進国の債券と株式に50%ずつ均等に分散投資し、中長期的な収益の獲得を目指します。また、分配方針については、決算を年1回とし、決算の際には分配金を極力抑えることで複利運用効果を重視する「複利効果重視型」と、3ヵ月毎の決算時に基準価額の水準などを勘案しながらより積極的に収益の分配を目指す「分配重視型」の2種類の分配方針からお選びいただけます。
「新生・世界分散ファンド」は、当行が資産運用のひとつとして提案する「長期国際分散投資」を可能にする金融商品です。当行は、今後とも「長期国際分散投資」を可能にする、お客さまのニーズに合った金融商品の提供を通じて、セカンドライフの資産運用をサポートする「ベスト・マネー・アドバイザー」を目指してまいります。
日経プレスリリース - 2007年12月3日
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